就職面接マニュアルは対面接官マニュアルマニュアル

タイトルがわけがわからないことになってますが、まあそのままです。あれは面接官に対するマニュアルではなく、面接官のマニュアルに対応したマニュアルです。そこに面接官はいません。機械に向かって話しているのと同じです。

マニュアル通りにしてその場をなんとか切り抜けたことで採用にこぎつけた人が多いというのは、マニュアルが優れているという意味ではありません。無難にこなした人から適当に採用しているから、マニュアルを使えば採用されるように見えているだけです。「水を飲んでいる人は死ぬかもしれない」みたいな話です。合否にかかわらず理由を教えてくれないのに、そのマニュアルが優れているかなんでわかりません。

ああいったマニュアルは、何をしたらいいか全くわからない人のために、こうすれば受かるとテンプレートを用意して安心させる、不安商法にも見えてきます。誰もが同じような受け答えをするのはテンプレート通りの方が無難に企業受けが良いですからね。だってマニュアル通りの質問をしてきて、マナーを求めているんですから。面接官も自分で判断しなくて済む。

面接官が面接のプロというのはおかしい

少なくとも私が知っている会社は普通の社員がやっています。その仕事をしているからといって、特別人を見る目があるわけでもありません。多少の質問で必要な知識をどれくらい持っているか確かめるだけです。面接のプロフェッショナルがいるなら募集職種「面接官」があってもおかしくないのに、そんなものはありません。

意味不明な質問は面接官自体がマニュアル人間だから

意味不明な質問が飛んでくるのは面接官が面接マニュアルどおりに質問しているんです。プロじゃないから何を聞いたらいいかわからないんです。「あなたを動物に例えると?」なんて質問に違和感を覚えない面接官なんです。

そんな質問で考える力を見るというなら、逆に面接官に「あなたを植物に例えると?」と聞いてみたくなる。これに即答えられない面接官は「動物で例える」質問に答えた考える力なんて見抜けません。自分がこういった質問について考えることができないんですからね。

こんな質問は心理テストや儀式みたいで不気味です。酷いところになると、技術者応募で面接に来た人にこんな質問してます。そんなことより聞くこと見ることがあるだろうと。

本当に考える力を聞きたいのなら、プログラム関連なら論理パズルを解かせたり、組織図を見せて営業で起きる問題にどのように対処するかを聞けばいいんじゃないですかね。

面接マニュアルでまともなのは考え方の一例やマナー集だけ

ネガティブな部分をポジティブな建前に変換する考え方や、他の会社と取引するときに面倒が起きないようにするマナーの基礎知識としては役に立ちます。

事前に知っていると、会社で教えられたときに覚えやすい。会社がモノを教えやすいくらいには頭が回る、というくらいにはアピールになります。全くの常識知らずでもなければどうでもいい話です。

実際に会社づきあいしていると、よほど迷惑だったり不快でない限りは気にしません。人によってマナーが違うなんてザラなので、馬鹿馬鹿しくなってきます。電話アポイントや飛び込み営業なんて迷惑の極みなことをさせておいて、面接ではマナーマナーと言うところもあります。笑えてきますよ。

まともでなくても無難にこなすには使うしかない

結局は企業側が変わっていないのでマニュアル通りのことを自然に見えるようにできる人が採用されています。結局は、見栄えがよく、元気そうで学歴が高く、すぐに辞めそうにない、そんな人を上から順に選んでいる程度です。実務で使える技術が無い限りはみんな同じです。

プラス評価がなければマイナス評価を減らすしかありません。最近は、そんなテンプレートはマイナス評価といっているところも多くなってきましたが、一体何を求めているのか理解に苦しみます。

面接で人を見抜けるなら辞退が多くて困っているなんて話がでてくるわけがないんですよ。勤めるつもりがなくて嘘をついているのが見抜けないんですから。

そんなに適正を見たければ、アルバイトでもいいのできちんとした給料で働かせて報酬に見合った仕事を教えるしかありません。もっとアルバイトから正社員を正式な採用方法にしたほうが、お互いにとっていいと思うんですけどね。